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2013年12月25日水曜日

② モートン病の手術を受けました。


この十年、何とかこの痛みと付き合ってこれたのは、私が主婦で子供も成長しており、自分ペースの行動が可能であったことは大きいです。

外で仕事を持つ場合、特にそれが立ち仕事や足を使う仕事の場合は、もっと早期に切実に手術の決断に迫られることでしょう。


術後はモートン病による痛みの消失は実感しますが、しばらくは引き換えの違和感や痛み等がしっかりとありましたので、手術を受ける場合、もし選べるのであれば、根気よく改善を待てるように時間的にも気力的にも余裕のある時期がよいかと思います。


皮肉なことに、モートン病を発病した10年前、家族が海外に単身赴任となり、そこを拠点に私の行動範囲が一挙に広がりました。
モートン病を持ちながらも、この10年いろんな場所に行きました。

旅は日常以上に歩きます。
長い距離を歩けないもどかしさ、一つ一つの旅に、モートンの痛みの記憶がペアであります。

靴を脱ぎ、休み、替え靴に履き替え、インソールを出したり入れたり、家族に助けてもらいながら色々な国を旅しました。
旅の途中でモートンの足を庇ううちに、脚の付け根がひどく痛み、脚が上がらなくなり、このまま歩けなくなるのでは、と恐怖を感じたことがありました。

こういう経験を繰り返し、手術以外の方法はないと判りながらも迷走し、手術を実際に受けるまで、また時間がかかっています。


モートン病以外の身体の不調にも悩んだ10数年、却って行動することへの憧れは強くなり、自然に万物に一期一会の気持ちを持つようになりました。

歩くことは生きること、旅することは生きること、と思っていました。

振り返れば、不思議なことに初期にはほとんど痛みの記憶の伴わない旅もたまにありました。
おそらく、その時にたまたま履いていた「靴」によるのだと思います。モートン病に「靴」の影響は大きいです。

昨年主人が日本へ帰任し、私の手術への気持ちが固まりました。
モートン病の痛みと靴と旅は、切り離せない思い出です。
余力があれば、そのあたりも振り返りたいと思います。

2013年12月24日火曜日

➀ モートン病の手術を受けました。


夏にモートン病の手術を受け、それから数か月が経過しました。
リアルタイムではありませんが、これまでの術後経過を振り返り、年明けから時系列で手術記を書こうと思います。


今回、右足の第3、4指間の神経腫の切除と癒着していた部分の神経の剥離手術を受けました。
執刀医からは「きれいに全部掃除しました」とのことです。

今回の手術で右足をしっかり使えるようになれば、バランスが整い、左足の神経腫やほかの炎症も今よりよい状態になる可能性があるそうなので、左足は経過観察です。
実際に昨年の冬より、今年の方が左足はいい感じです。右足に均等に体重をかけられるようになったからでしょう。


術後は予想していたよりもずっと強い違和感や、痛みにも近い描写しがたい感覚がしばらく続き、戸惑いましたが、今振り返れば経過自体は順調だったと言えますし、今も回復中です。


術後、神経腫を切除と引き換えに得た違和感の存在感は大きく、これで大丈夫なのかと焦り、不安になりました。
しかしそれらも時間の経過とともに薄皮をはぐように楽になり、月単位で改善していっており、まさに日にち薬です。

モートン病の痛みに似た感覚も術後しばらく残存していましたが、今は消失し、長い距離を歩くことが可能になりました。

              一言でまとめを言うと、手術してよかったと思っています。


ブログの初めにも書きましたが、このブログは私のケースは神経腫切除の効果が期待できない(痛みが残る)からと、いったん決定していたモートン病の手術を却下された頃に書き始めました。


何軒も病院に通った末にたどり着いた、足の外科の偉い先生の言葉だったので、とても落ち込み、それは今後の人生を考えると受け容れにくいものでした。

(当時、私は特殊な痛み止め・・・本来は痛み止めではないが、神経系の痛み止めとしての効能の可能性があるお薬・・・を大学病院で処方され、その痛み止めはごくぼんやりと痛みを和らげていたかな、という程度でした。

実のところは、薬の実験に近いようなことをされて、経過観察のため突然手術が却下された、というところかと感じています。 
やっと決心した手術の空きベッド待機中、突然そのはしごを外され、お茶を濁す程度の治療に戻されたのはきつい経験でした。)


果たしてその医師の見解は正しいのか?今後どうしたらよいのか?その根拠を見つけるため海外のサイトを読み漁りました。

当初は海外からのアクセスもあり、私が知り得る以上の有益な情報を海外から得られるのではないかと期待もしました。


結果は基本に立ち返り、「痛みがモートン神経腫によるものであることが確かでさえあれば、手術はきっと有効だろう」と私なりの理解と判断をしたちょうどそのころ、縁あって別の経験豊かな足の外科の先生に診てもらうことができ、その先生から積極的に手術へと肩を押していただき、手術に至る流れとなりました。


神経の手術は予後の見通しが難しく、人によりそれぞれ神経圧迫の病状も、回復の仕方も経過も、感じ方にも差があります。


この手術記は私の主観に基づいた私のケースの記録です。

忘れないうちに取っていたメモを振り返りながら、少しづつアップしていきます。

この病に悩み、手術を検討されている他の患者さんの参考になれば幸いです。